人類学読書会

隔週木曜夜8時から約2-3時間開催しています(途中退出等は自由です)。現代人類学をけん引してきた重要書籍の中から、参加メンバーの関心や日常的な実践と合致し、かつ人類学の斬新さ、おもしろさに触れることができるものを選んで読んでいます。毎回の参加にあたり準備は必要なく、当日、簡単な振り返りを行ったあとにテキストを音読していきます。ガイドを務めているのは、北川真紀さんです。

これまで読んだもの

部分的つながり

イギリスの人類学者マリリン・ストラザーンの代表的著作のひとつ。『文化を書く』(1986/ジェイムズ・クリフォード編)への応答として執筆された。後に多方面に影響を与え、人類学の存在論的転回を導く契機のひとつともなった。

多としての身体

オランダの哲学者/人類学者アネマリー・モルの民族誌的著作。オランダの大学病院でのフィールドワークから「動脈硬化」というひとつの疾病がひとびとの実践によっていかに多元的に(multiple)存在するかを記述した。

ケアのロジック

アネマリー・モルの著作で、オランダの糖尿病外来での調査を中心に据える。医療現場において支配的な「選択のロジック」を参照点としながら、「ケアのロジック」を言語化・抽出することが試みられた。

食べる

アネマリー・モル著。生物や地球の持続が自明ではなくなった時代に、わたしたちはいかに食べ、生きることができるか。「食べる」ことの多彩で断片的な事例から西洋哲学の人間中心主義を問い直している。

ボディ・サイレント

アメリカの人類学者ロバート・マーフィーが、腫瘍を原因として十数年にわたり障がい者となっていくプロセスを自ら記述した民族誌。病いと障害の経験をフィールドワークとして捉え、身体の変化とともに周囲の環境、社会の変化も描く。

前へ
前へ

Kant Philosophy

次へ
次へ

Spinoza Philosophy